横浜市営バスは、2027年(令和9年)1月頃に、大人の運賃を市内均一220円から240円へ引き上げる予定です。小児はICカードなら110円から100円に下がり、現金なら120円になります。通学定期は今の料金のままで、通勤定期の1か月は9,900円から10,800円になります(2026年10月時点、横浜市交通局の発表による)。国土交通省の認可を受ける前の予定で、正式な日は認可のあとに知らされます。
運賃の現行と改定後を並べると
市が2026年6月26日に出した記者発表資料の表です。「実施運賃」が、実際に乗客から受け取る額です。
| 券種 | 現行 | 実施運賃(予定) |
|---|---|---|
| 大人(市内均一) | 220円 | 240円 |
| 小児(現金) | 110円 | 120円 |
| 小児(ICカード) | 110円 | 100円 |
| 通勤定期 1か月 | 9,900円 | 10,800円 |
| 通勤定期 3か月 | 28,220円 | 30,780円 |
| 通勤定期 6か月 | 53,460円 | 58,320円 |
| 通学甲種(中学生以上) 1・3・6か月 | 6,920円・19,720円・37,370円 | 据え置き(同じ) |
| 通学乙種(小学生以下) 1・3・6か月 | 2,230円・6,360円・12,040円 | 据え置き(同じ) |
小児の「ICカード」は、PASMO・Suicaなどの交通系ICでの乗車です。市は、子育て世帯の負担に配慮し、ICカードの利用を促すために100円にする、と説明しています。小児は1歳以上12歳未満(小学生以下)です。
なぜ値上げするのか、市の説明
市営バスは、運賃収入で運営し、市の財源(税金)の補填を受けない「自主自立」の経営を続けてきたと、市は書いています。コロナ禍で利用者が大きく減り、その後も回復傾向にあるものの、コロナ禍前の水準には戻っていないこと、物価の上昇や人件費の増加で運行のコストが増えていることを、理由に挙げています。
- 申請した上限運賃は270円(運営に必要な原価から算出した額)ですが、実際の運賃は負担に配慮して240円にする、と書かれています。上限運賃の平均改定率は15.8%です。
- 申請日は2026年6月26日です。市会の2026年第2回定例会で、運賃の上限額を変える条例の一部改正案が可決されたあと、国土交通大臣あてに上限変更の認可を申請しました。
- 対象は市営バスの全路線です。
- 市は、実際の運賃の改定は2027年1月頃を見込み、国の認可しだいで変わる可能性がある、としています。認可のときに、改めて発表します。
この記事は、市営バスについてです。市営地下鉄の運賃については、ここで取り上げた市の資料には書かれていません。
便数は、コロナ禍前より約20%減っている
市の解説ページ(9月18日更新)は、運行便数が、コロナ禍前の2018年度(平成30年度)と比べて約20%減っていると書いています。利用状況の変化や乗務員の不足に対応するため、便数を見直してきた結果です。運賃を上げたあとに、減った便数が元に戻るかについては、「現行の路線や便数を維持するために、人財の確保に努めることが重要」と答えていて、戻すとは書いていません。乗務員は、全体の約60%が50歳以上で、今後も多くの退職が見込まれる、と書かれています。
- 混んでいる路線でも、赤字の場合があります。41系統(新横浜駅前〜鶴見駅西口)は、1日あたり約16,400人が使う、市営バスで最も多い路線ですが、運行距離が長く、収入約9億5,000万円に対して支出が約10億1,000万円で、約6,000万円の赤字です。
- 小型バスの15路線は、すべて赤字と書かれています。
これからの値上げの予定は
市は、さらなる運賃の値上げは、現在のところ予定していないとしています。今後の物価上昇や経営状況を見て、そのたびに検討する、と答えています。
情報源
- 横浜市「横浜市営バスの運賃改定にかかる上限変更認可申請について」(2026年6月26日記者発表)と、その記者発表資料(PDF)
- 横浜市交通局「市営バスの運賃改定と経営状況について」(2026年9月18日更新)
- 横浜市交通局「市営バスの運賃」(現行の均一運賃。2025年4月16日更新)
関連: 横浜イベントナビの新着記事も参照。この記事は2026年10月8日時点の市の公式ページによるもので、運賃や日付は国の認可により変わることがあります。
写真(アイキャッチ):横浜市営バス21系統(2009年撮影、パブリックドメイン)
